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高密度観測 †高密度地震観測の例として、柏崎刈羽原子力発電所敷地内で実施している地震観測について紹介する。 観測の目的 †2007年新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原子力発電所において、同じ発電所敷地でも地震動の振幅に大きな差異が確認された。これらの要因として、敷地直下地盤の不整形性や褶曲構造が発電所敷地における地震動特性に大きな影響を与えたと考えられている。東京電力�蠅任録軍禪�中越沖地震以降、柏崎刈羽原子力発電所における地震動の特性を把握することを目的に、敷地内の地表に稠密地震観測網を展開している。 観測対象の概要 †柏崎刈羽原子力発電所敷地の平面図を図１に示す。発電所は日本海に面し，敷地は南北方向に長い。発電所には全部で7基の原子炉建屋があり，敷地の南側が1〜4号機，北側が5〜7号機である。敷地直下には過去の地盤調査において褶曲構造の存在が確認されており，図１には敷地を通過する向斜軸・背斜軸の位置も示してある。敷地南側は向斜軸上，北側は背斜軸上に位置している。地震計は敷地全体に配置しているが、敷地直下の褶曲構造が地震動特性に及ぼす影響を分析するため、褶曲構造にほぼ直角となる測線を設定し（図１の青線）、重点的に設置している。  図１ 柏崎刈羽原子力発電所全体図および地震計の設置位置 観測システム †地震計の設置に際して、敷地内に多数設置することから、電源はバッテリーのみで1ヶ月程度動作可能な省電力型のものとし、地震計は、過減衰型加速度計、収録装置は、連続観測方式の省電力型を採用した。また、最低1ヶ月以上記録が収録できる記憶媒体を用い、バッテリーの補助としてソーラーシステムを採用した。時刻はGPSによる校正を実施している。地震計器特性を表１に示す。 表１ 柏崎刈羽原子力発電所に設置した地震計の計器特性
観測期間 †本観測システムは、2007年10月より運用を開始している。 (徳光)
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