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強震観測とは、強い地震動や激しい構造物の揺れを観測することであり、そのための観測機器を強震計と呼ぶ。強震観測という言葉は地震観測と区別するためにも用いられる。
強震観測とは、強い地震動や激しい構造物の揺れを観測することであり、そのための観測機器を強震計と呼ぶ。強震観測という言葉は地震観測と区別するためにも用いられる。この場合、強震観測が対象とするのは、地震被害に結び付く振動現象であり、振動数範囲では0.1Hzから20Hz程度、振幅は加速度に換算して数G(Gは重力の加速度)に及ぶ。また、地震による地盤の揺れ(地震動)のみならず、それを受けて振動する建物などの構造物の挙動も重要な測定対象となる。

(工学と地震学)
日本における強震観測は、1950年代に始まった。1948年に発生した福井地震で、建物や土木構造物が甚大な被害を受けたことが契機とされている。以降強震記録は着実に蓄積され、強震計や観測技術、観測記録の解析技術は着実に進歩している。

(観測の対象)
強震記録が得られた最初の被害地震は、1964年新潟地震である。この地震による液状化で、新潟県営川岸町アパートでは、建物の傾斜や転倒などの被害が発生した。このアパート群のひとつに強震計が設置されており、見事に強震記録を得ることができた。

その後、1968年十勝沖地震や1978年宮城県沖地震などでも貴重な強震記録を採取しており、十勝沖地震の八戸港湾の強震記録や1978年宮城県沖地震の東北大学の記録は、建物の耐震設計にも用いられている。


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